20210319




Aさんのgg。お久しぶりです!のご挨拶とともに、またこうして受講していただけて本当に嬉しいです。ありがとうございます。
 今までのggでもAさんは鉛筆デッサンをしてこられました。「人物が好きなので人物を上手く描けるようになりたいです。練習として手や顔など細部から学んだ方がいいんでしょうか?」というご質問を頂きました。学びの進め方は、学ばれる方のペースや、教わる先生によってまさに千差万別。これ、といった正解はありません。その上で、私が考える一番効率的な方法論をお伝えし、今日はそれに取り組まれました。
 私の方法論では先ず体全体の動きを捉えていくことをおすすめしています。顔や手足は人間の表情が一番出やすい部位なので、描き手としては一番に描きたく、気持ちもはやるかと思いますが、たとえ顔や手がいくら上手く描けたとしても、全体像の中で違和感を発していたらせっかくの描写力も半減して見えてしまいます。逆に言えば、人間の動き方など全体が捉えられていれば、細部を描かなくても表情を補えるのです。そして、取り組みの最初に細部を描き始めると、どうしてもカタチの正解を追い求めてしまって、なかなかイメージ通りに描くことができず、絵から離れてしまうことも。なので私は全体から細部へという流れで指導をしています。
 「こんな風にして描いたことが今まで無かったけど、これだと細部に気をとられずに全体を捉えられていい感じがしますね」と実際に描かれてご感想を頂きました。あとはとにかく枚数をこなすことで、どんどん目が養われていきますから、ちょっとの隙間時間をスケッチに当てるなど工夫して取り組まれると、1ヶ月もすればかなり上達されていることでしょう。Aさんもほんの1時間で最初に描かれたクロッキーよりも動きもマッスも感じられる人体が現れました。