Sさんのgg。ggの近くにあるお餅屋一心堂さんのほうじ茶葉の水羊羹をいただきました。店頭で見かけた時からどんな味なんだろう?とワクワク。食してみると、とてもさっぱりした爽やかなお味。水羊羹独特な甘さは控えめで、想像以上に柔らかく、遠くに触れるかのようなほうじ茶の香りと、下に敷いてあるある笹葉の香りが、ほんのりと喉を通るまで余韻を引く、上品でおいしいものでした。一心堂さんは水羊羹の他に、ほうじ茶のおはぎもつくられているとSさんが教えてくださって、では秋にはほうじ茶のおはぎを求めよう、と今から企んでおります笑。さてさて本日は、他のモチーフでも短時間で描けるようになったかな?と太陽の塔はお休みして、どんぐりを描かれました。小さくて丸くて可愛いどんぐり。小さいゆえになかなか調子の変化を見つけるのも付けるのもむづかしいところではあるのですが、作業を進められたSさんの画面をみると、まさにリアルな手に取れぞそうなドンクりがころんと描かれてあります。すごい!「いろんな鉛筆を使って黒い部分は黒く、調子の幅を増やしながら描けた」とSさん。仰る通り、たっぷりの黒と、それ以外の繊細な調子が互いを引き立て合うように描写されてありました。ここまでの描写に触れると私もなんだか欲が出てきて、さらにリアルにするにはどうすればいいか、という次なるプロセスの話に。どんぐり左側の反射光を拾うことでモチーフの立体感を増やし、床に落ちる影との調子や質感の差異を自然に描くこと、また、同じ影でも手前に見える接地面の陰影と向こう側に広がるように落ちる影のそれぞれの距離感の描きわけなど、少し突っ込んだ話をさせてもらいました。今まで描かれていた太陽の塔は白いモチーフでしたが、こうして色の濃いモチーフを描くことで「自分の黒の領域」を再確認することも時々必要だなあと、自分の制作にも関連し思いました。淡い、微細な調子がとても美しいSさんのデッサンに、たっぷりの鮮明な黒が入ることで、さらにぐっと質感もツヤ感も生まれてきましたね。