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Sさんのgg。今日はお庭から朝顔を採って来られました。一輪の朝顔の凛とした姿が瑞々しい。Sさんは池坊を20年習われている大ベテラン。今日はその会員冊子をご持参いただき見させて頂きました。その冊子の中に もみじとバラ がいけてある写真があり「斬新ですね!」と感想を言うと「今は自由花といって型にはまらず植物の持つ形状や質感にそって自由にいけるスタイルが多いですよ」と教えていただきました。実際冊子を拝見すると、まるで絵画のような全体のリズムや色構成、質感のバリエーションがあり、且つ花器とのバランスも相まって生ける人の感性や意図が伝わってきました。とても面白く拝見し、華道の世界も奥深いなあ・・と冊子にふけっている傍らで、Sさんは朝顔をとても集中して描かれていました。「花びらがすぼまった箇所のグラデーションがとても綺麗で、無心で描きました」とおっしゃるSさん。何度も描いたり消したりをくりかえしたことで、画用紙の目にしっかり色鉛筆の顔料が染まり、朝顔の瑞々しい質感が滲み出ています。この表現はSさんの今までに無いものでした。ご本人は「振り返るとどうやって描いたのか覚えていない」と言われましたが、思考よりも身体の機能をフル稼働させながら描かれているので、見ている側にも同じように身体に訴える質感がでているのですね。今後のSさんの絵からどんな新しい発見があるのか、とても楽しみです。